sakaikの日々雑感~日常編

sakaikの日々の雑記。食べ物、読み物、お出かけ(旅行)などなど

今期のNHK語学講座(2020年秋)

コロナ禍下の「旅する」語学番組

 全世界を手痛い停滞に追い込んだ新型コロナウィルス(COVID-19)。2月上旬には、これはおかしいぞという流れになり、3月上旬の迷いながらの実施/中止が入り乱れる状態を経て、同下旬には卒業式を含むあらゆる活動が停止してしまいました。
 そんな中、NHKの語学講座ファンとして(本当はそれどころじゃなかったのだけど、それでも少しは)頭をよぎったのは「10月開講の講座、本来なら、今頃撮っているはずだよな・・・」ということでした。現地での撮影はほぼ不可能と考えられたので、これは過去の再放送で1年をやりすごすのだろうと思っていたのですが・・・新開講があるというではないですか。正直びっくりしました。どのような講座を作り上げたのだろう、という興味から、もう語学講座ウォッチャーは やめよう と思っていたのに、またまた見るハメに(笑)。

『旅する「ための」○○語』

 ここ数年のあいだ、NHKのユーロ4言語は、すべて「旅する○○語」というタイトルで、生徒役の「旅人」が、現地の案内をしてくれる人と一緒に色々なところを巡るという趣向でした。良い景色を見て、おいしいものを食べて、呑んで、時には家畜の世話をして、「旅人」の得意分野に関する体験をしたりして、と、現地のありとあらゆるものを楽しむ趣向です。「語学バラエティ」としてこれらの番組を見ている私としては、一緒に旅をしている気分になれるので、非常にお気に入りなシリーズとなっています。
 コロナ禍のこの中で、やはり現地ロケは無理だったようで、2020年10月開講のほぼすべての番組が日本国内のスタジオでの収録になりました。そしてタイトルは、『旅する○○語』ならぬ『旅する"ための"○○語』。今回与えられた時間の中で最大限の工夫をしたな、と感心しました。「旅人」役となるはずだった生徒さんたちも、現地に行くことを楽しみにしたでしょうから、その点とても残念だと思いますが、1ヶ月ほど視聴した印象で、出演者みなさんとても頑張ってくれていて、安心しました。

 以下、各番組についてメモ程度の情報を。


旅する"ための"ドイツ語

 タレントのJOYさんが生徒役。他の3言語では生徒役は「出演者」として紹介されているのに、ドイツ語だけは「ドイツ語チャレンジャー」という肩書きになっている*1ことに、やる気を感じます(笑)。
3人が一緒の部屋に集まって、ソーシャルディスタンスを保ちながらお話するスタイル。過去映像を使いながら、旅した気分に。特筆すべきはモーリーがリアルで登場しているということ。綿谷エリナさんの右手にいつもぴったりとくっついているリアルモーリーが可愛いでしゅ。JOYさんも、ごく当たり前のようにモーリーと会話していて、温かい気分になりました。こういう空気、好きだ。
ドイツ語講座の番組内で生まれたキャラであるベートーベンさんが、NHK全体の「ベートーベン250年企画」のキャラとしても大活躍しているのを目にして、ちょっと嬉しかったりしました。

並び順は左から先生、生徒、モーリー。

旅する"ための" フランス語

 須藤温子さんが生徒役。一緒のお部屋に先生役とネイティブ講師(肩書きはパートナー)と3人で一緒に収録するスタイル。並び順は左から 生徒、ネイティブ、先生。現地映像をふんだんに使って、行った気分にさせてくれます。現地映像は過去の「旅人」が映り込まない形での映像が使われていました。

旅する "ための" イタリア語

 渡辺早織さんが生徒役。先生は昨年に引き続き原田先生。ネイティブ講師(パートナー)はおなじみマッテオさん。3人が別々の部屋からネット越しに会話するという演出。画面上の表示順は左から、ネイティブ、先生、生徒。
 いやもう、ダーハラ先生!! あまりのインパクトの強さに、他の内容のすべてがふっとんでしまいましたよ。昨シーズンは、半端にリアルなイラストで天使様役をやっていた原田先生(天使ダーハラ)。まさかの実写天使様ですよ。羽をつけたお姿を拝見したときには、「新婚さんいらっしゃい」だったらば椅子ごとひっくりかえっていたところです(笑)。
 過去の映像をふんだんに使って旅した気分にする演出は、他の言語と同じ。

旅する "ための" スペイン語

 生徒役は林さんこと伊原六花さん。日本中の話題をさらった大阪の登美丘高校のダンス部「バブリーダンス」の動画(というか大会での演目)で、当時のキャプテン(=センター)をやられていた方です。あの話題では、「衣装を "おばあちゃんに" 借りた」という話をしていた人がいたのが印象的かつ衝撃的だったのは記憶に新しいです(笑)。
 講座は一緒のお部屋に3人、ソーシャルディスタンスを保って収録するスタイル。左からネイティブ、先生、生徒の順。番組内で使用する現地映像は過去の「旅人」が出て来ないように終了された部分を使用。
 グリス(モップ犬)いいね。リアルグリスが登場したのは、番組が「旅する」になってから2シーズン目でしたっけ?ジンさんが持って、、、じゃなかった、抱いていたのが印象に残っています。
 他の語学講座が、とりあえず第4回までは全てスタジオで収録していた中で、スペイン語講座は第4週目に「ミッション」として、国内(都内?)のフラメンコの教室へと飛び出しました。安全策など十分にとっての収録だとは思いますが、こうやって「いまできる最大ギリギリのこと」に挑む姿勢は評価できます(見ているほうは、ドキドキしたり心配したりしちゃいますけどね)。先生役と六花さんの間に透明シートを張ってのレッスン。番組では「2時間(1時間を2本)」と言っていましたが、さすが、ベースをしっかり持っている人がその得意分野を活かして挑戦するものは、見ていて迫力がありますね。あっという間にそれっぽい動きを習得していました。(昨シーズンのフランス語柄本弾さんのレッスンも迫力がありましたね)



 来期は世界中での騒ぎが収まって、現地収録の新シーズンを見られることを楽しみにしています。可能だったら、今年の生徒さんにそのまま来年も引き受けていただいて、今期半年で学んだことをベースに現地でのコミュニケーションを楽しむ様子を見せてもらいたいですね。



参考

2019年秋:https://sakaiklife.hateblo.jp/entry/20200930/nhkgogaku2019a
2018年秋:https://sakaiklife.hateblo.jp/entry/20181031/nhkgogaku2018a
2018年春:https://sakaiklife.hateblo.jp/entry/20180421/nhkgogaku2018s
2017年秋:https://sakaiklife.hateblo.jp/entry/20171026/nhkgogaku2017a
2016年秋:https://sakaiklife.hateblo.jp/entry/20161019/nhkgogaku2016a
2016年春:https://sakaiklife.hateblo.jp/entry/20160324/nhkgogaku2016s
2015年の:https://sakaiklife.hateblo.jp/entry/20150405/nhkgogaku2015
2014年の:https://sakaiklife.hateblo.jp/entry/20140430/nhkgogaku2014
2013年の:https://sakaiklife.hateblo.jp/entry/20130413/nhkgogaku2013
2012年の:https://sakaiklife.hateblo.jp/entry/20120426/nhkgogaku2012
2011年の:https://sakaiklife.hateblo.jp/entry/20110405/nhkgogaku2011
2010年の:https://sakaiklife.hateblo.jp/entry/20100504/nhkgogaku2010
2009年の:https://sakaiklife.hateblo.jp/entry/20090410/nhkgogaku2009
2008年の:https://sakaiklife.hateblo.jp/entry/20080407/nhkgogaku2008