様々な成り行きがピッタリとはまったため、北海道新幹線開通初日に青函トンネルをくぐってきました。
「新」幹線で「新」青森から「新」函館北斗まで、という新尽くし、さんしん、、、なんかアウトになりそうだけど、そんな感じで、ワクワクしないわけがない。
なんといっても、あの青函トンネルを本当に新幹線が走るなんて、思ってもいなかった*1。自分の意思である程度の旅行を設定できるようになった頃にはすでに廃止されていた青函連絡船。その後、何度か北斗星や特急で青函トンネルをくぐりました。
そんな経験を経て今回の新幹線。
線路の上を滑るように進む車両が、新青森駅発車後にいくつかのトンネルを経て、ごく自然に次のトンネルへと入る。それが青函トンネル。30分近くのトンネル内走行で、あまりにも滑らかだったので、下降/上昇の区別は、わたしにはわかりませんでした。ただ、ただ、ひたすらいつまでも続くトンネルの壁。この100mちょっと上には津軽海峡。
しばらくして開ける外の風景は、北海道。だけど、見た瞬間にわかるものでもなく、あぁ北海道なのだなという、自分自身の中にある感情が大きかった気がします。
派手さはないけれども、30年近くの時間を飛び越えて今ここに自分がいる気分に、静かにじわじわと感動していました。
ちなみに、新青森→新函館北斗間で満席なのは最初の1,2本だけ? 3番電車(はやぶさ5号)からは空席がありました。
延伸とは関係なく、東京から仙台や盛岡、青森に用事がある人は一定数いるはずなので、東京からそこまでの区間がまず埋まってしまうのですよね。だから乗りたい人は、東京-新函館北斗 というのはもしかしたら買えなくて、盛岡まであらかじめ来ておくとか、青森まで来ておくとか、そういう必要があったのかもしれません。
私はというと、飛行機に乗りたかった事情もあり、発売初日のチケットげっとではありますが、青森までは飛行機で、そこから新幹線でという、結果として上記のような「東京から乗れないかもしれない」シーンを回避したことになりました。たまたまですが、羽田-青森便はダーフィー塗装のJA341J。
青森ではお気に入りのラーメン屋さん、長尾中華そばにてニボニボしたラーメンをいただき(最高!)、函館では車を借りて念願のラッキーピエロのチキンバーガーをいただきました。
新青森駅、新函館北斗駅ともに駅前はたいへん賑わっていて、お祭りな雰囲気がとても楽しかったです。
個人的な印象で言うと、青森のほうが津軽三味線+舞踊のデモがあったり、なんとなく青森市周辺の自治体の宣伝が多くて密着感というか「地域」としてのテーマがわかりやすく感じました。函館のほうは、函館だけでなく「全北海道」を背負ってしまっている感があり、広い範囲のブースが立ち並んでいるのですが、それが却って、テーマが見えにくいというか散漫な印象を受けてしまいました。
という感じで、旅客を乗せた新幹線が北海道に入るその日に、現地の空気を吸う体験をしたというお話でした。
*1:その点では今でも鳴門大橋に新幹線が走る気が全然していない