北行きの予定があったので、ようやくつながった新幹線の陸路で行きたくて、「はやぶさ」に乗ってきました。どうせ乗るならグランクラス!と思っていたものの、当然のように取れず一旦はグリーン車を予約。
日々えきねっとで空席状況を確認し、搭乗3日前にようやく取れました。会員登録が必要ですが、空席状況を確認して空いたらすぐにその場で押さえられるという「えきねっと」は便利ですね。私も今回初めて利用しましたが、取りたいチケットがあるときにはオススメです。
搭乗当日。同番線からは8:28に回送電車が出発。30分にはやぶさが入線してきました。写真で見て心づもりはできていましたが、ナマで見るとお鼻の長さにド肝を抜かれます。東北支援の特別ペイント付き。内部で光るオデコの4つのライトが格好良いです。
車内整備のあと、搭乗できるのは出発直前になってから。結構慌ただしいです。8:44出発。
先頭車両、グランクラスには、ホームの人も興味津々。入れ替わり立ち替わり、写真を撮ったりのぞき込んだりしていました。
搭乗直後の、阿鼻叫喚の図。
乗った瞬間、そこはある種の別世界でした。これからの4時間を過ごすゆったりとした「部屋」が、ここにあります。
座席から見た図と、座席操作スイッチ。
前の席の背面にソファクッションと板があり、前の席の人が座面を倒しても、後ろの席に影響がないようになっています。このスキマに荷物を置いてはいけません。また、席に座ったり席から立ち上がったりする時にこの部分を持つと、前の人の席がぐいっと後ろにひっぱられるので、やめてください(泣)。
座席操作は複雑すぎて、何をどうしたら一番心地よいのかわからなくなってしまいました(笑)。
座席には、ウェルカムメッセージとメニューが。
おべんとうは、好きなときに頼めます。ひとり1回らしい。せっかくなので話題の瓶が欲しくて、朝っぱらから白ワインを。周りを見ると元々オメアテだったのか、他の人のを見て羨ましくなったのか、ワインを頼んでいる人が結構多かったように思います。
和風と洋風があり、洋風はサンドウィッチらしいので、ここは和風をいただきました。青森行きと東京行きでメニューが違うらしい。今回は青森行きなので「青森編」。おしながきがついて、高級感を盛り上げてくれます。
ジュースをいただいたり本を読んだりしているうちに、あっという間に新青森に到着してしまいました。はじめての体験に興奮していたこともあってか、まったく疲れることもなく快適な旅でした。
今回は徐行運転区間があり、4時間5分かかりましたが、これが3時間強で到着するのかと思うと、その速さに驚かされます。はやく復興、復旧し、予定していた最速運行ができるようになるといいですね。
その他、総括を含めてあれこれ:
・盛岡までは揺れも少なく、かなり安定して走行していましたが、その先はそれに比べて結構揺れました。テーブルの上のグラスが左右に滑るくらいには。 徐行運転のためなのか、線路の作りのせいなのかは、わかりません。
・同じく盛岡くらいまではケータイが(トンネル以外は)ほぼ通じるのですが、その先で通じにくくなる区間がありました。
・サービス全体としては、まだこれから改善していかれるのかな、と思うことが多くありました。
- アテンダントさんがシングルタスクで、誰かが何かをお願いしたい時に「ちょっとお待ちください」するシーンが多く見られました。FIFOで処理できるようになると、サービスレベルが上がると思います。
- 食事やおつまみについて「2つめ」を欲しがって拒否されているお客さんがいました。まぁ個人的には「欲張るなよ」と思いつつ、サービスとしてはそれくらいのささやかな要望には応えてあげればいいのに、とも思いました。JALでの例を後述します
- 客レベルは相性もあるかな、、最初は行儀良く乗っていた乗客が、アルコールが入った後あたりから、特にご老人を中心にゴキゲンな大声。まぁ色々な要素を鑑み、ワイン飲みたくなるわなー、グランクラスに乗ったら。
総合すると、「随分と快適な空間を用意してはいるが、航空機のサービスには到底及ばない」という感想を持ちました。まだ始まったばかりですので、今後のサービス向上に期待したいと思います。
最後に、以前搭乗した JALの国内線ファーストクラスの思い出を紹介したいと思います。このときも「新しもの好き」の私は、ちょっと背伸びして、サービス開始後結構早い時期に搭乗してみました。
お昼頃に到着する便でしたが、朝ご飯が少なめで、しかも到着後にお昼を食べる時間がなさそうだったこともあり、オーダーを取りに来てくださったときに「(そんな事情で)お腹にたまるものを」とお願いしました。お勧め通りのものをいただいた後、片付けに来たアテンダントさんの言葉。「おなか具合はいかがですか?よかったらもうひとつ・・・」。 これは本当に嬉しく感じたサービスでした。たまたま空席があってその分余っていたのかもしれませんけど(笑)、おかげで午後の仕事を元気にこなすことができたことを覚えています。
サービスって、こういうふうにやるものなのだな、と勉強にもなった出来事でした。ちょっとした心配りで、こうやって「乗るならJAL」と決めている人がひとり増えたわけですから(笑)
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