- 作者: 本田宗一郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1996/04/25
- メディア: 文庫
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昭和38年に出された本を平成4年に新装版として出されたものを平成8年に文庫本化したもの。
読み始め、言葉のあまりのざっくばらんさに不意打ちをくらいつつも、その言葉の発生元にある「心」に惹かれ、次々とページをめくりました。「経営者は品がよくなければなりません」と品のないイッパンジンはいつも勝手なことを言うけれども、この本から受ける本田さんの印象は品行方正とはほど遠い。時に、単に自分の意見に固執するガンコオヤジにさえ見える。しかし、その頑固さは自分個人のプライドが傷つけられたとかケシカランとかそんな小さな感情に立脚するものではなく、より広い視点での「こうあるべき」に基づく感情であるように見えるのは、本田さんの名前を見てしまったが故の先入観だろうか。
ドラッカーとかコトラーとかを語らなくてもいい。そんなものより、自分の理解できる「本質」を突き詰めろ。この本の裏メッセージとしてそう書かれているように感じました。