4月から発売になるマクドナルドの新商品に使われる「あたらしく開発したバンズ」を作っている工場の見学に行ってきました。幸いにもAMNさんのイベントに参加させていただけることになったので。
正午に都内に集合してバスで移動。行き先は埼玉県の伊奈町にあるイナベーカリーさん。マクドナルドのバンズやマフィンをたくさん作っています(工場のパンフレットには提供エリアや生産能力について印刷されていますが非公開にしてほしいとのことです)。
工場内は厳重な衛生管理の場所。白衣を着てネットをかぶってマスクをして専用の靴に履き替えて、手洗い消毒、エアシャワーに粘着コロコロ。 普段工場内へたくさんの人が一度に入ることはないので、エアシャワーは2人ずつが入る小さいもの。2人で並んで突っ立ったまま風を受けているとなんだか可笑しくなってきて、思わず吹き出しそうになりました(笑)。
パン作りは大きく分けてこんな行程:
(1)原料の準備・混合(中種づくり)
(2)1次発酵
(3)本捏ね
(4)分割・成型
(5)2次発酵
(6)焼成
(7)冷却
(8)検品・包装
最初に見せていただいたのが(1)の中種づくりの部分。すべての粉系の原料はふるいにかけて、一定サイズ以上のものがまじらないようにしています。ちょうど中種が出てくるタイミングで、見せていただきました。大きな機械の口が開いて大きな中種の生地がゆっくりと落ちてきます。 その大きさ、1トン。1万5千個のバンズの原料になるそうです。規模が大きすぎて呆然としました。
(3)の本捏ねが終わった生地が(4)で分割されて丸っこくされた状態が、コレ。
これが(5)で約1時間の2次発酵が終わるとこんなに膨らむのだから、面白いものです。なんだかすごく可愛い。
こんがりやきあがったバンズを別室にていただきました。食べる前にブロガーさんたちもめいめい、パチリ。
米粉のせいなのかそれ以外の原材料のせいなのか、すごく香り高いパンです。このニオイに負けない具材ってどんなのだろう、合わさったときどんな味になるのだろう、ととっても期待させてくれる味でした(この時点ではまだ春の新商品について何も教えてもらっていなかった)。食感も、ほどよい弾力が心地よいです。
焼き上がったバンズをそのまま包装するわけにはいかないので(7)で冷却室にて長い長いコンベアに乗せられて冷やされます。何メートルだか教えていただいたのですがメモしそびれちゃった、、、プラレールで狭い空間に4階建てのすごいコースをレイアウトする人とかいますよね、あんな印象でした。このコースの設計、楽しそう(笑)。
そして最後の(8)で包装。コースの途中で複数箇所の金属検知器を通したり(万一故障や検知漏れがあっても大丈夫)人の目による最終チェックがあったりして、最後に上と下に切り分けられ12個ずつ包装されます。私はマクドナルドでアルバイトをしたことはないのですが、アルバイトさんだとこの梱包状態はよく目にしたりするのでしょうか。これがパレットに積まれて全国に配送されるのだと思います。
こんな感じで、滅多に入ることができないマクドナルドのパン工場「イナ・ベーカリー」さんの工場見学終了です。
コンシューマー向け機器とはまったく違う「工場の荒々しい機械」が唸っている雰囲気というのも好きだし、何よりも一回に作る量の多さが迫力でした。ここではあまり詳細に書きませんでしたが各行程ではコンピュータによる品質(サイズや色などを数値化)チェックが行われていて、常に同品質の商品ができあがるような工夫がされていましたし、話題としては面白くもないのだけど大切な事として HACCP や AIB の audit を受けるなど対外的に胸の張れる安全基準も設けているなど、目に見えない部分での工夫や努力を知ることができ、有意義な見学会でした。
4/03追記:依頼により一部の数字およびエリアに関する情報を伏せる編集を行いました。
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