sakaikの日々雑感~日常編

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脳に悪い7つの習慣

 

脳に悪い7つの習慣 (幻冬舎新書 は 5-1)

脳に悪い7つの習慣 (幻冬舎新書 は 5-1)


 数週間前、たまたま見るともなしに見ていたテレビ番組でに林成之氏が出ていて、水泳の北島選手に「考え方」のアドバイスをしたという話を紹介していた。いわく「もうすぐゴールだと思った途端に脳は手抜きを始める(安心しちゃう)。だからゴールにデンして振り返って電光掲示板の数字を読んだところをゴールだと思え(本書の中では少し違って「最後の5mをマイゾーンだと思え」)とアドヴァイスした」とのこと。 もうすぐだと思った時に余熱での調理になるような感じで力が抜けてしまう。脳科学的にそういうものなのだ、という説明を聞いてぜひ著書を読んでみたくなり、一番流行っていそうだったこの本を手に取った。


 これまでの体験から「なんだ、あたりまえじゃん」と思うようなことばかりだったのだが、本書はそれに「脳がこう処理するから」という理由付けをすることで説得力を増している。以下もくじより7つの「脳に悪い」習慣:

1.「興味がない」と物事を避けることが多い

2.「嫌だ」「疲れた」とグチを言う

3.言われたことをコツコツやる

4.常に効率を考えている

5.やりたくないのに、我慢して勉強する

6.スポーツや絵などの趣味がない

7.めったに人をほめない

 この7つのタイトルに沿って話は進むが、それぞれの内容は必ずしもここに挙げられた言葉だけで納まるものではない。多くの悪い習慣、良い習慣を紹介している。

 目標を高く置けと言ったり、一歩一歩の成功体験をと言ったり、それぞれの主張は同時には実現できないものも含まれているが、一番大切なのはこの本を読んだ当人が幸せに成長し生きていくことなので、それぞれの場に応じて「自分で考える」ための原材料として本書で提言されている様々な考え方を取り入れていったら良いのではないだろうか。


 本書で「悪く考えたものはすでに脳が拒否する」という仕組みが繰り返し紹介されている。A10神経群がマイナスのレッテルを貼ってしまい、それがその後の脳内の処理に渡されるから良くないとのことだ。 この「レッテル」というものについてもう少し知りたいと思った。 当初読んでいたときには昔の郵便小包につけるタグのようなものをイメージしながら読み進めていたのだが、まさか。 コンピュータ的な考え方ならばヘッダ情報が付加されるといったあたりなのだろうが。


 手元に置いておいて、数週間ごとにめくってみたい本、、、になるかもしれない。読みやすいのでみなさんに一読をお勧めしたい一冊。


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