昨晩遅めに帰宅して何気なくテレビをつけると、NHKで、小さい学校の吹奏楽部を追いかけたらしき番組をやっていた。後で調べたところ、「登校月イチ練習週2~通信制高校・吹奏楽部の奮闘記~」という昨年末に放送された番組の再放送だったらしい。
ちょうどトレーナー(というか指揮者)の先生が廊下を歩きながら「初めてなので解りませんが、まぁやりますよ」的な事を語っていたあたりから見ました。この先生、昨年春までN響にいた栃本浩規さんという方で、番組を通して、まぁとにかく素晴らしいなと感じました。
モチベーションの維持や自分自身のコントロールが難しい子どもたち(実年齢は様々)を相手に、真っ正面から「音楽」を伝える姿勢。
そう「音楽」って楽しいんです。出したいと思った音が出せた時。その音が、他人の出したいと思って出てきた音と溶け合うとき。たとえようもない恍惚感に浸ることができるのが音楽の(演奏する側にとっての)チカラだと思っています。「音楽には妥協しない」という栃本さんの言葉、よく解ります。妥協したら面白くないもん。
この人、すごいなと、深夜に正座をしながら見てしまいました。
もう一方で素晴らしいのが、NHKのスタッフさん。イチローの番組を見たときにも思ったのだけれども、取材対象に心を開かせるワザ。ここまで入り込むか!?と思うくらいに、相手の懐にぐぐっと入り込むワザを、この番組でも見せてもらいました。きっと撮られたくないであろうシーンを撮らせてもらい、黙っていたら聞き出せなかったであろう心の中の鋭い言葉を引き出すスタッフさんの信頼関係の構築ワザに、あやかりたいものです。
たまたま出会った番組でしたが、いいものを見せてもらいました。
NHKサイトより番組情報:
番組タイトル:登校月イチ練習週2~通信制高校・吹奏楽部の奮闘記~
番組内容:部員わずか7人の通信制高校の吹奏楽部。コンクールを目指す初夏から、今年最大の晴れ舞台となる創立記念コンサートまで、部員たちの青春の喜怒哀楽の日々を描いていく。
詳細: 東京都国立市のNHK学園高校は、在宅学習中心の通信制の高校。登校日は月に1回だが、週に2回熱心に練習に集まるのが吹奏楽部。部員は、わずか7人。コンクールを目指す初夏から、ことし最大の晴れ舞台となる創立記念コンサートまで、通信制高校の吹奏楽部で繰り広げられる部員たちの、青春の喜怒哀楽の日々を追う。音楽を通して自分の力で立ち上がり、仲間たちと一緒に、生きることに真正面から向き合う若者の姿を描いていく。