ふと思い立って「色彩検定」なる試験を受けてきました。
http://www.aft.or.jp/index.htm
これまで、私は「色」について、ほとんど何も知りませんでした。
もちろん、ちょっとしたWebサイトを立ち上げたりしていますから、#RRGGBB で色を表現できることくらいは知っています。
とにかく(何を今更、と言われるかもしれませんが)色にも「音階」のようなものがあるということを知ったのが、今回、色彩を勉強しての最大の収穫でした。
色というのは連続性を持った変化が可能なものですが、これって音楽にたとえると「周波数の変化で音の高さが変わる」ということを知っている程度に過ぎないのですね。
実は色にも「音階」があるのです。ヒュートーンシステムで表される色の集合がそれで、まず純色を24色(あるいは12色)決めて輪っかにし、それらの色に白を混ぜて薄くしていくのを3段階(3つの輪っか)、黒を混ぜて暗くしていくのを3段階(3つの輪っか)、その中間で白と黒の混ぜ具合を2種類ほど少し変えたのを2段階、のように色の濃さ(あるいは明るさ暗さ)が違う輪っかが12個あると考えて、その中から一定のルールに従って色を選択していくという考え方です。
このヒュートーンシステム自体が音階のようなものであり、いままでドもレもミも知らないで適当な周波数の組み合わせで心地よい和音を作ろうとしていたことに気づいて愕然としました。 この色集合からの色の組み合わせ方は、和音のルールみたいなものでしょうか。3度とか5度とか。1,2,4音で構成される和音は使い方が難しいですよね。色の組み合わせ方にも和音と同様、ルールがあります。
今回、色彩検定に向けての勉強の中で、色を「何色(に近い)か」というだけでなく、「明るい暗い(白を混ぜたか黒を混ぜたか」と「鮮やかさはどうか(もとの色=純色=に近いか、それとも白黒混じって元の色の特徴が失われかけているか)」の2つの軸で考える方法を学びました。っていうか世間の人たちは、こういうことを知っていて色配置をやっていたのですね。ずるい(笑)。いやほんと、センスの世界だけだと思っていた「色」に、系統立てて考える手法があったなんて(笑)。
色の見え方(色彩心理=赤いネットに入れたみかんは鮮やかに見えるとか)についての理論も非常に興味深く学習しました。今回、この部分は試験に出なかったけど。
実は今回の試験、フォトリーディングのセミナーで学んだ成果を試すための受験でもありました(だから、今までの自分にあまり縁のなかった分野の試験を選んだ)。フォトリーディングの師匠であるまつかつさんが色とりどりのマインドマップを描かれているのに刺激されたという面もありますが、「まぁ色彩検定 "でも" 受けてみるか」という比較的冷めた受験者でした。それが、実際に内容に触れてみると、想像していた以上にタメになり、とても満足しています。
IT、とくにWeb系の何かが仕事に絡んでいる方は、受験の手間はかけなくても、この色彩の基本概念を知っていると、きっと、世界が変わると思います。確信しています!だって私が感動したもん。
フォトリーディング関係の話題については、そちらのブログにエントリを起こしましたので、興味のある方は参照してください。
http://photoreading.outputstudy.info/2011/11/test-in-color/
あ、そうそう。受験者の属性ですが、若い女性が非常に多かったです。目視体感で6~7割くらいかな?(どこまでを「若い」と呼ぶかによって変化します)
ちょっと場違い感がなくもなかったのですが、ピンと張り詰めた真剣な空気の中で、心地よい緊張感を味わってきました。やっぱり私は「試験」ってキライじゃないんだなと実感しました(絶対に受からないといけないというプレッシャーがないものに限る)。
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