sakaikの日々雑感~日常編

sakaikの日々の雑記。食べ物、読み物、お出かけ(旅行)などなど

パブリックスピーカーの告白

 これはおもしろい!

 講演家としての著者が、自らの豊富な経験を元に、人前で話をするときの極意を教えてくれます。

 ・・・・というありふれた言葉で書くと「ノウハウ本」的なイメージでとらえられがちですが、むしろ、これこそ「疑似体験本」だと言って良いでしょう。


 準備の時に何を考えているか、舞台に立つのはどんな気持ちか、何が見えるか。そしてそれぞれのフェーズでどんなことが実際に起こったことがあるのか。

 著者に自らを置き換えて入り込んで読むと、ドキドキハラハラの連続です。述べられていること(非常に珍しい体験以外)は感覚的にも自然に受け入れられることばかりなのに、それを実際の講演で活かせていない自分を思い、暗澹たる思いと背筋が伸びる思いが半々。


 人前で話をする機会がある人(「仕事」をしているすべての人がそうだと思いますが)は、この手のスピーチ本は読んでも読んでも読み過ぎることはないでしょう。その中でも本書は、より世界が広がるような気がしました。



 1カ所、誤植と思われる点が残念。p.86の「経過時間と心拍数」のグラフは、x,y軸の説明が逆になっていると思われます。