- 作者: 井寄奈美
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2010/07/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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トラブルにならない・社員の正しい辞めさせ方給料の下げ方(http://d.hatena.ne.jp/sakaik/20100114/p1)で話題のなにわの社労士、井寄奈美さんの最新刊。
タイトルは「稼げる社労士の」とありますが、社労士以外のお仕事の人にでも役に立つと思われることが書いてあります。社労士さんがこの本を読まれる場合には、同業のひとはこうやって顧客を増やしてきた、というひとつの実例として、より身近に感じながら読むことができると思います。
実はこの本に書かれていることは、当たり前すぎるくらい当たり前のことばかりです。細かい部分で賛同できない箇所はいくつかあるものの(おそらく紙幅の都合での言葉不足によるものと思います)、全体として大きく頷きながら読み進める部分が大半でした。だからといって、この本の内容が「絶対的な真実」(←そういうものが仮にあるとしたら)であるかと問えば、答えはノーでしょう。私が彼女の新しい本を心待ちにすること自体、既に同じ方向の価値観を持ち、共感できる部分が多いからこそでありますので。
いわく、「自分ができることを、ちゃんと人に知ってもらおう」、いわく、「単なる "知ってる" 程度の人をいっぱい増やしても意味がない。しっかりお付き合いできる仲間、先輩が大切」、いわく「なんでも屋さんって要するになんにも頼んでもらえない役なんだよね」、いわく「ちゃんとブランド作ろうよ。いいものにはちゃんといい値段をつけて!」。(すべて私による意訳)
少し前に読んだ一圓さんの「0円で8割をリピーターにする集客術」という本(http://d.hatena.ne.jp/sakaik_life/20100717/p1)にも通じるものがあるのですが、「必要なタイミングになった時に真っ先に思い出してもらえる自分」の大切さというのが本書に於いても主要なテーマであると捉えて良いでしょう。
そんな「あたりまえのこと」だけれど、自分は十分にできているという人はそう多くないことと思います。だからこそ、本書を読んで思いを新たにしたり、あるいは発想の抜けに気づかせてもらったり、そんな機会が必要なのだと思います。
250ページ。この手の本にしては、かなりしっかりと書かれているという印象を受けました。著者の言いたいことがビンビン伝わってくる読みやすい本でもありますので、少しでも興味を持った方は、迷っている間に読んでしまうと良いでしょう。お勧め。
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