２人の「世紀のスプリンター」が同じ日にDNS（スタートせず）でリタイアした。
ペタッキは直前のジロ・デ・イタリアで驚異的な９勝をあげただけに、ツールでの活躍も期待していたのだが、一度も、ジロで見たような美しいトレインを見ることはなく去ってしまった。彼自身の不調だったのか、チームの不統一のせいだったのか（今回のツールには、かのアイトールがメンバに入っている）。
ともかくも、前日のカーブでの落車に巻き込まれたのがリタイアの直接の原因だろう。うつぶせに倒れしばらく動かなかったファッサの選手が、まさかこのペタッキだとは思わなかった。あのスプリントが見られなかったのは残念である。 それだけツール参戦チームの層は厚いということだろうか。 昨年山岳途中でリタイアしたペタッキを、人は（私も含め）「へたれ」呼ばわりをした。今年は誰もが同情を持って彼のリタイアを受け入れられることだろう。 ちなみに彼は一昨年のシャンゼリゼを制している。
チポリーニも、一昨年は山岳に入るまえに早々に帰ってしまい、昨年は出場できなかっただけに、今年こそはシャンゼリゼまで走り、いくつかのステージでは豪快なスプリントを期待していただけに、「やっぱり最後まで走れないのね」の感を改めて強くしてしまったのが残念である。
