sakaikの日々雑感~日常編

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あこがれのセルパンに出会った!@浜松楽器博物館

 OSC2013-Hamamatsu に行ったついでに、浜松城に寄ったついでに、楽器博物館にも寄ってきました。博物館全体が楽しみでしたが、いちばんのおめあては、セルパン。


 浜松城から歩いてたどり着いた楽器博物館。入場券を買って中に入ると、広いフロアにたくさんの楽器たち。さてどこから攻めようかと、なかば呆然と立ち尽くす私に、受付のお姉さんが「もうすぐ終わっちゃうけど、今、地下の鍵盤コーナーでガイドツアーをやっていますよ」と教えてくれたので、まずは行ってみることに。 チェンバロやスピネットなどを、実演を交えながら解説してくれました。このガイドツアー、一定時間ごとに、話題を変えながらやっているようで、しばらく他を見たあとにはジラフピアノの実演をやってくれていました。ジラフピアノ、思っていたよりも音がきれいに響いて、音色はもうすでに近代のピアノに近いのだけど、(発音方法は違うけれども)弦が直接外に出ている点で、ハープっぽいイメージで捉えると良いのかな、と思いました。気に入った!


 さて、ピアノコーナーを出て、お目当ての楽器を探しに。うろうろ。うろうろ。

 ありました!逢いたかったよー!!

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 金管楽器のマウスピースを使うのに、トーンホール式。そして、どうしてこうなった?という形。不思議な楽器です。敢えて頑張って褒め言葉を使うとすれば「神秘的」。 しばらく眺めていると、なんだか少しだけオトモダチになれた気がしました。でも結局は恋人未満。だってオサワリ禁止だから。

 他の楽器でもそうですが、珍しい楽器がたくさんあって、これに触れることができないというのは忍耐力が必要です!


 セルパンのおとなりには、こんな子たちも。

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 ベルの部分で蛇が大きな口をあけている、オフィクレイド(ロシアン・バスーン)です。これ、演奏会本体用ではなくエキシビジョン用だろう!とツッコミたくなります。でも、カッコイイ!!!


 鍵盤が2段になっているピアノがあったり、1台なのに2台ピアノ(一つの筐体を両側から弾く)があったり、ビオラ・ダモーレの凶暴なほどのペグを見たりして、大興奮です。考えようによっては、これ、ディズニーランドよりも楽しいよ!!!

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 和楽器から西洋楽器、それ以外のアフリカ等の楽器など、幅広く展示してあり、ひとつひとつの工夫に感心します。とくにアフリカ系の楽器は、木琴のようなものひとつを取っても、音がとまらずにひびくように鍵のひとつひとつを紐で結わえる工夫から、鍵の下側に共鳴するようにちょうど良い大きさのひょうたんをくっつける工夫まで「楽器の工夫の原点」を見ることができて、わくわくします。

 私の目はやはり、西洋楽器を中心に興味を持つようで、不思議な金管楽器群にも釘付けでした。どうしてこうなった!?

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 別のコーナーには、ニッカンの最初期の(?)ファゴットも展示してありました。昭和18年制作。こんな時代にも、決して勇ましいわけではないこんな楽器を作ることができていたのですね。70年前に初めてこの世に音を提供した木管楽器が、いま目の前にあるという事実が、なんとも大きく想像を膨らませてくれます。どんな人がこの楽器で音を出したんだろう。何人の人がこの楽器の音色を楽しんだんだろう。

(これだけ妄想しておいて、「実は製造したものの売れず、ずっと倉庫にあったんですよ」というオチだったら・・・・それはそれで興味深い人生ではあります)

うーん。吹いてみたい・・・・

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 電子楽器のコーナーもあり、初期のシンセサイザーや(私はよくわからないのですが、たぶん好きな人が見たら悲鳴を上げるような「歴史上の」楽器なのかも?)、初期のエレクトーンD-1なども展示されていました。D-1は最近のエレクトーンのようにボタンで操作するのではなくレバーを上下して音色を選択するものです。トレモロマンドリン)とかビブラートと、ストリング/ウッド/ホルンなどの音色を組み合わせて音を出すようです。デジタルなんだけれども今よりずっとアナログチックな操作に暖かみを感じました。・・・触りたい。。。。

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 今回は時間の制約もあり駆け足(といっても、2度のガイドツアーを見ているので1時間半以上はゆうに居たと思いますが)での訪問となりましたが、展示されている各楽器のコーナーにはヘッドフォンがあり、その楽器の音を聴くことができます。これをやってしまったら本当に丸一日居そう(笑)。


 博物館の有料コーナーを出たところには*1お土産物やさんコーナーがあり、音楽好きにはたまらない小物がたくさんあります。楽器紹介のパンフレット系やストラップ、その他ついついたくさん買ってしまいました。中でもご自慢は、これ。

 ハノンです!(ツェルニーもあったのだけど売れてしまって、製造元からの入荷未定(作っていないみたい)だそうです) 中身は、、、五線譜です(笑)。最近はとくに五線譜に何かを書くということもないので、こんなものを持っていてどうするのだ、と、冷静になって考えればその通りなのですけど、これを見て手を出さないわけにはいかないでしょう、自称素人音楽家として。

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 こんな感じで過ごした、夢のようなひとときでした。楽器博物館。ここはすごい!

また今度は家族を連れて訪問してみたいところです。


浜松市楽器博物館http://www.gakkihaku.jp/index.html

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*1:つまり入り口の前なので、入るところと言ってもいいのですが、たいがいは出てから寄るものです