sakaikの日々雑感~日常編

sakaikの日々の雑記。食べ物、読み物、お出かけ(旅行)などなど

23分間の奇跡

23分間の奇跡 (集英社文庫)

23分間の奇跡 (集英社文庫)

 とても恐ろしい本だった。

優しさを装ったその裏にある強烈な悪意。意識の誘導。


占領された国における学校の、最初の授業。

新しい先生は笑みをたたえながら、生徒たちとの「合意」のもとに、新しい考え方を次々と植え付けていく。

国旗を切り刻ませ、お祈りの無意味さに気づかせる。


何一つ、押しつけはなく、すべて対話によって形成された、子どもたち自身の自発的な行動として。


5分で読める、23分間の物語。

背筋が冷たく、読後しばし呆然とした。

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