古い筋書きを整理していると、懐かしいものに出会います。初めて見に行った、團菊吉の三人吉三、野田辰、雀右衛門の将門、勘三郎襲名、三津五郎襲名、仮名手本の通し、などなど。
その中でも、特に印象深い演目。
三人吉三。平成16年2月、歌舞伎座。團十郎の和尚に仁左衛門のお坊、そしてお嬢吉三が玉三郎。
玉三郎のお嬢のあまりの(静かな)迫力に、鳥肌が立ったのをおぼえています。いや、実際この舞台を見たのだったか、テレビでのみ見たのだったかおぼえていないのだけど(筋書きだけ買うこともあるので)、無表情で低い声で凄む玉三郎独特の「怖さ」は、くっきりとおぼえています(同じく、玉三郎の静かな怖さは、与話情浮名横櫛の御新造さんにも感じました)。
8年も前のことなのに、こんなにくっきりと(断片的ながらも)情景をおぼえている舞台もあるのだなぁと驚きました。
追記:
しかし、行った時の日記を発掘して読み返してみると、私の中での評価はボロクソだったらしい。
http://d.hatena.ne.jp/sakaik_life/20040222/1271668593
あとからじわじわくる。思い出ってそんなものかもしれません。
.