P&G式伝える技術 徹底する力―コミュニケーションが170年の成長を支える (朝日新書)
- 作者: 高田誠
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2011/01
- メディア: 単行本
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こまかい所には疑問符があるものの(例えば「3つ」にまとめる例では、全然3点でなく単なる「3行」の意味だったりする点。これが「3点」だと社内のみんなが本当に信じているとすれば、相当世間と乖離した論理思考指向をお持ちと考えざるを得ない)、それを除くと概ね共感できる主張が並んでいた本書でした。
「3点」と称されている文化は、つまり要点を端的に表現せよという文化であり、そのためのフレームワークとして「1.背景、2.結論、3.理由」だったり「1.結論、2.理由、3.今後のプラン」だったりなどの型が定められているものと考えると良い。型について考えなくて良いというのは、本質的な議論に脳力を割くことができるので非常に良いものだと思う(一方で思考停止には留意すべき)。
「徹底する力」としては、とにかくやるからには徹底する。「1番」という結果を得ることが目的とは私は思えないが、1番を目指すという意気は何事にも重要であろう。そのためには創意工夫とともに「しつこさ」も大切であると常々思っている。あと少し工夫し、あと少し本気を出せばうまくいくのに、そのボーダライン上で諦めて沈んでいく例を見るにつけ、残念な気持ちになっていたので、本書の「徹底」の文化には共感するところが多くあった。
と長々と書いたけれども、本書の提唱に従って(ちょっと長めだけど)「要するになんなのよ」を3点にまとめてみた。
・結構ムラのルールや思い込みで書かれていることも多いよ。
・でも言葉のウラにあるアプリオリは正しいように見える(共感する)。
・超お勧めというわけでもないが、時間に余裕があれば本書を読むとためになると思うよ。
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