sakaikの日々雑感~日常編

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なぜ韓国はパチンコを全廃できたのか

なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか(祥伝社新書226)

なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか(祥伝社新書226)

 パチンコと煙草は、常用する人の気持ちを理解できないし、理解したいとも思わない。うっかり開店時間前のパチンコ屋の前を通ってしまったときに見かける、虚ろな目をした数人の開店待ち行列も不気味だし、店内は視覚聴覚への刺激を駆使して騙そうとしているのがミエミエの状態。判断力の欠如、と一刀両断するのも馬鹿馬鹿しくなるくらい、語る価値もないものだ。


 そんな中で、身近で話題になっていたので読んでみた本書。「なぜできたのか」というタイトルとは裏腹に、著者が伝えたいのは「なぜ日本は廃止/制限できないのか」ということであるように見受けられる。さらに、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いとばかりに、少々、筋違いの批判があることも残念である。

 民主党の山田議員が国会においてパチンコ業界の代弁を行ったという事実(著者の言葉では「国会で恫喝」)は、「パチンコ国家の基礎知識」としてもっと知られていても良いだろう。


 まぁ結局は、そもそもテーマ自体に「どうでもいい」感があるので、さくっと読んで「ふぅん」という感想である。

 現状を指摘するための調査そしてその結果としての情報量には敬服するが、必ずしも著者はこの現状を変えたい(改善したい)とは思っていないのではないか。具体的な改善策やその実行に対する熱意、トーンといったものが、あまり感じられず、単に指摘をするだけという姿勢が印象に残った。