sakaikの日々雑感~日常編

sakaikの日々の雑記。食べ物、読み物、お出かけ(旅行)などなど

熊本城はすごい!

 OSC2010-Fukuoka へ参加した後は、今年は熊本経由で帰ることにしました。ちなみに、去年は長崎経由でした。来年も参加できるとしたら新幹線も開通しているはずなので鹿児島経由?などと思っています(ちょっと遠いかな)。


 そんなわけで福岡から高速バスにて熊本へ。お城以外に特に見たいところもないので、夜のフライトまで時間余りまくるかなぁと気にしていましたが、そんな心配は無用。ラーメン食べた後、お城だけで丸半日楽しめました。

 とにかくすごい、熊本城。 見所がたくさんありました。


 普通、お城を見に行くというのはつまり石垣を見に行くわけですけど、熊本城は、天守も立派だし天守のある曲輪の雰囲気もすごくいいし、客人をもてなす間(?)の豪華さ、古くから残っている多層櫓と門など、楽しめるものがたくさんあります。そのそれぞれに見とれちゃう。今まで見たお城の中で、どれかひとつにもう一度行くということになれば、きっと熊本城を選びます。それくらい、すべてが迫力満点でした。



 熊本へ到着後、お昼を食べて、アーケードを抜けて、熊本城へ。普通の人の見学コースと違うルートで歩いたので、いきなり不開門(あかずのもん)へ。いきなり、現存門の迫力にすっかりヤられました。テンションアップ。

f:id:sakaik_life:20110109233239j:image:w220 f:id:sakaik_life:20110109233238j:image:w220


 往く道、往く道、美しいカーブを描く石垣。パズルのように巧妙に組み合わされた石垣。まだお城の敷地(料金所)に入ってから少ししか立っていないのに、かなり満足してしまいました。そういえば、他のお城では、天守に入る場合に入場料が必要であって、お城を見るだけならタダで行けるところが多かったのに対し、熊本城は敷地に入るところで入場料を取るのですね。でも、櫓や石垣、天守など、見るところの充実さを鑑みると、これも納得です。

f:id:sakaik_life:20110109233919j:image:w220 f:id:sakaik_life:20110109233918j:image:w220

最上部の曲輪には、天守。う、、、美しい!!!! 来てよかった! これはすごい! そして美しい滴水瓦。

f:id:sakaik_life:20110109234214j:image:w220 f:id:sakaik_life:20110109234213j:image:w220

 広場でその勇姿をしばし堪能し、中に入りました。雰囲気が良いです。とにかく歩く、歩く。「ホンモノ」の持つ迫力は凄まじく、城内にある様々なホンモノの品物やホンモノ当時の写真などが、私の心を掴んで離しません。たっぷり1時間近くかけて見学しました。


 天守の近くにあるのが、本丸御殿。生活をしたり、面会や会議などをしたりした場所だそうです。歌舞伎の背景に出てくるような、奥行きに幾重にも開くふすま。この両脇にずらーっと並んで座っていたんだなぁとその様子を想像してしまいます。

f:id:sakaik_life:20110110001050j:image:w220 f:id:sakaik_life:20110110001049j:image:w220

f:id:sakaik_life:20110110001048j:image:w220 f:id:sakaik_life:20110110001047j:image:w220

 この梅の間では、昨年の将棋の名人戦第2局が行われたそうで、羽生名人対挑戦者郷田九段。その写真が飾られていました。

 梅の間の奥がL字型になっていて、その右側がお殿様の座る間だったとのこと。この奥行きのある間からは見えないんですね。不思議な感じ。


 この御殿の地下部分が、玄関口になっていたそうで、そこから控えの間に階段で上がる様子が再現されていたり、そんなの見たらもう妄想満開ですよ。どんな顔をしてどんな気持ちで来たのか。どんなふうに迎え入れられ、控えの間に通されたのか。

f:id:sakaik_life:20110110001840j:image:w220 f:id:sakaik_life:20110110001839j:image:w220 f:id:sakaik_life:20110110001838j:image:w220


 天守の裏側、一段低い曲輪には、国宝の宇土櫓が。現存多層櫓ですよ! しかも中に入れます! すごいよ熊本城。ホンモノだよ!

f:id:sakaik_life:20110110002053j:image:w220 f:id:sakaik_life:20110110002052j:image:w220 f:id:sakaik_life:20110110002051j:image:w220

 石を落とす穴から下を覗くこともできます。外周を長い廊下が巡っています。櫓から遠くが見渡せるということが体感できます。とにかくすごい。

 宇土櫓の一番上から天守を眺めると、こんなふうに見えます。素敵な光景ですね。

f:id:sakaik_life:20110110002415j:image:w220


 結果として、裏側の門から入場してよかったのが、有名な「二様の石垣」を帰路に見ることができたことでした。いきなりこれを見てしまうより、他のものを全部見て気分が最高に盛りあがってからのほうが絶対に良い。

f:id:sakaik_life:20110110002939j:image:w220 f:id:sakaik_life:20110110002938j:image:w220

f:id:sakaik_life:20110110002937j:image:w220 f:id:sakaik_life:20110110002935j:image:w220

 傾斜の緩かった当初の石垣を、より厳しい傾斜(=敵が登れないように)にするために改修を行ったそうで、その時の古い石垣と同時に見えるのが、ココです。4枚目の写真が、その角度の差を比較しやすいでしょう。

 古いのが残っていたら登れるのでは?という心配は無用。3枚目の写真のように、緩い石垣は途中で消えてしまうのです。一旦完成した後でも、自分の城の弱い部分を常に探してカイゼンしていく努力が見えます。このカイゼンだって相当の費用と期間がかかるでしょうから、単なる思いつきではなくて、ちょっとした「決断」をしているはずです。大づかみに歴史の「おべんきょう」をするだけでは見えてこない、日々の営み、日々の戦略に思いを馳せました。



 ちなみに、この「カイゼン」。別のところでも見つけました。

f:id:sakaik_life:20110110003615j:image:w220

 見事なカイゼン痕ですね。きっともっと色々な場所にあるのだと思います。今度行く機会があったら、そんなところにも注目しながら歩きたいと思いました。


 こんな感じで、熊本城。すっかり惚れ込んでしまいました。単にお城(天守)を見るだけではなく、敷地全体がアミューズメントパークであるかのように楽しむことができると思います*1。「もっと知りたい、熊本城!」ってことで、本でも探してみようかな。



 おまけ。市内を走る路面電車のひとつ。この車両自体には乗りませんでしたが。

f:id:sakaik_life:20110110004140j:image:w220


.

*1:楽しさの度合いには個人差があります