- 作者: 木下通之
- 出版社/メーカー: フォレスト出版
- 発売日: 2007/09/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「話し方」「人間関係」のプロである著者が、経験と実績をもとに極意を語ってくれるこの本。語りかけるような感じで、すんなりと入ってくるので、するすると読めます。これも本書で説明されている「話題のつくりかた(話の順序、組み立て方)」のテクニックなのでしょうね。
本書では、人前に立ったときに緊張しない方法や、話を相手により強く印象付けるためのコツ、伝わる話題の組み立て方などを、多くの事例を交えて紹介しています。
私自身が既に気をつけたり工夫したりしている内容と同じことが書いてあって嬉しくなったり、自分には賛同できないこと(「印象付ける」と言っても、そんなことされたら鬱陶しいよ、と感じるようなこと)もあったり、なるほどと大きなヒントをいただいたことがあったり、読んだ価値はあったと思います。
ただ、非常に残念なことに、前書きを読んでいる時点で私のこの本に対する関心は、かなり弱くなってしまったのです。
それは、「(あるアンケートで)1位は○○で90%、2位が●●で75%、4位には▲▲で5%あり、2位と4位をあわせると、実に80%の人がそう思っているのです」という内容の文を読んだから。
数字を見ると明らかに複数回答のアンケートですから、(分母を 100 にしたまま)その数字を足すのはナンセンスです。本気で 80% になるのだと思って書いたとしたら頭が悪すぎますし、どうせ読者にはわからないだろうと騙すように書いたとしたら不誠実すぎます。いずれにしても、読み始めて1ページ目にして、信頼感が60%ダウン、読みたい気持ちが70%ダウンの合計130%もダウンしてしまったのは(本文の内容が良かっただけに)非常に残念に思いました。
(ちなみに上記の、2位と4位の項目を欲していない人は、25% + 95% で120%になります:-))
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