社会人のための97%失敗しない最後の英語学習法 (YELL books)
- 作者: 湯川彰浩
- 出版社/メーカー: エール出版社
- 発売日: 2009/01/06
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本を読み進めている時の私の感想。「え~っ。やだぁ~!」。
何がイヤかというと本書は「学校で習った文法」をきちんとやることを勧めているのです。
自分が英語に苦手意識を持っているのは学校での英語教育が拷問的な完璧主義で得点をくれるゲームだったからだと思っていますので、そんなものを要求される英語学習なんて、したくない。 と拒否反応に似た思いもありました。
しかし考えてみると、当時の「英語の何たるかも知らなかった」頃に比べると、曲がりなりにも英語に触れている時間は確実に蓄積されている今、改めて文法を確認し直すことは、意外と有効ではないかという気もしてきました。
なんでも「まず文法ありき」ではなくて、「見よう見まねで雰囲気を掴んだような」状態になっていれば「文法」という道具を使ってそれを脳内整理することができるのでしょう。
英語学習に限らず、あらゆる学習に於いて有効な考え方だと思います(今プランしている某技術書も、「まず触る。分からなくて良いから操作する」ことをアイデアのベースにしています。もちろん「そこで終わってはいけないよ。分かった気になるなよ」と釘を刺すことも重要(笑))
英語がまったくダメで、諦めてさえいた私が「(英語で)伝えたい!」と思うようになったきっかけが、数年前にありました。「伝えたい!」という気持ちがあると、正確かどうかというよりも、いやそれどころか英語であるかどうかということさえ関係なく、身振り手振りを交えてなんとか伝わるものです。 この「英語は伝える道具である」という当たり前のことに気づいてからは、英語の学習が楽しくなってきました。
まだその域には達していませんが、もう少し「見よう見まね英語」が安定してきた頃に本書で紹介されているような手法を試みると、「あぁ、あれって、こういうことだったのか!」などと腑に落ちるのだろうな、と思います。
なんてことが実は、表現は異なりますが本書の後半にも書かれています。「楽しくなければ続かない」。
著者が話しかけてくれているような、暖かみのある本。 英語学習に興味がある方には、ぜひ一度読んでもらいたいと思いました。
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