- 作者: 一圓克彦
- 出版社/メーカー: あさ出版
- 発売日: 2010/06/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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先日、仲間内の少人数呑み会で初めてお会いした一圓さん。これまで様々な経験をされてきて、話題が豊富で、良い意味であくが強くてすっかりファンになってしまったのですが、そこでの話題で今ひとつちゃんと理解していなかったのが「最近本を出された」ということ。それがこの本です。奥付によると6月に出版されたばかりで、7月17日に3刷となっています。あれ?増刷日、今日?(笑)
非常に共感できる内容でした。
私自身も、IT業界(特にコンサルティングなど)という値段の根拠が見えにくい仕事をしている中で、「値段には値段なりの理由がある」と常々説明しているので、共感も当然と言えるでしょう。逆に、説明できないような値段をつけてはいけないということでもあります。多くの場合私は「説明できないようなぼったくりの値段をつけてはいけない」という意味で使うのですが、この本では逆向きに「説明できないような割引や値引きをしちゃいけない」とも説明しています。なるほど。
また、値段を下げる行為全般を否定しているのかと思いきや、「値引き」と「値下げ」を区別し、「理由のある(たとえば賞味期限が近いとか仕入れすぎたとか)値段下げ」は悪ではないとしている点が印象的でした。
一方で、説明の内容もその効果も理解できるんだけど(私も人には言えるんだけど)、自分ではできないなぁと思ったのが「自分のブランド外のことに手を出すな」という主張でした。新鮮な魚をウリにしてブランドを作ろうとしているお店の今日のお勧めがお肉だった、みたいな、ここだけ聞くと思わず笑っちゃうようなことでも、やっぱり私でも同じことやっちゃうだろうなぁと思いました。だって色々やりたいもん。同じことばっかりずっとやりたくないもん(笑)。 最近では発想として「別のことやりたければ、別のサラを用意すればいいんだ」ということを実践できつつありますが、まぁこの私でさえ(←何様?)こんな考えを持ってしまうくらいなのだから、多くの場合に「ブランドをつきつめる。余計なことをしてブランドを汚さない」というのは難しいんでしょうね。 いやそもそも「自分のブランドが何か」を把握するところが難しいのかもしれない。 だって自分はもっと色々できるもん、と思ってしまいそうです。
図らずも、少し前に読んだ「豚組」の本(「小さなお店のツイッター繁盛論」)も、安直な値下げに走らずリピーターを作ろうという主張の本で、まさに偶然、同じ主張の本を続けて読むことができ、この考え方が少し深く私の中に印象付いたのでありました。併せて読んでいただけると、そんな経験ができるかと思います。
それにしても一圓さん。プロフィール写真がさわやかすぎて笑いました(^o^)。お会いした印象だと、もっともっとキャラが濃い雰囲気だったのに! またお会いしましょう!
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