- 作者: 永井均
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1995/01
- メディア: 新書
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知人に「ウィトゲンシュタイン」の超概要を聞いて、興味を持ったので読んでみました。まずは「入門」とつく本を読む私です(笑)。
これは面白い。しっかり理解することはできそうにないが(そのために多大な時間を割くつもりもないのだが)、「論考」等、彼の著作そのものに一度目を通してみたいと思いました。考え方についての多くのヒントが隠されていそうな予感に、わくわくしました。
言語に関する「写像」説は、チョムスキーの時にも感じたのと同様の違和感を感じました。私にとって言語というものは、「自然発生し、明確なルール化を行う機会を得ぬまま、相互の "ほどよい勘違い" によって、"伝わっている" と思いこまれているもの」であるので、彼らが言語が美しくルールに従っているということに過剰に期待しているように思えてならないのです。もし記号化しルール化できるとしたら、表現される言語そのものではなく、「思考を言語に置き換えようとする過程で発生する何らかの中間状態」こそが研究対象になるべきなのかもしれません。このレイヤには美しいものがありそうな予感(というか期待)はしています。
そんなわけで、もう何冊かウィトゲンシュタイン関係の本を読んでみたくなりました。
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