sakaikの日々雑感~日常編

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仕事とお金を引き寄せる人脈構築術

仕事とお金を引き寄せる人脈構築術

仕事とお金を引き寄せる人脈構築術


 著者の平野さんとは『トラブルにならない 社員の正しい辞めさせ方・給料の下げ方』のヒット(?)で一躍有名になった井寄さんが1冊目の本(『小さな会社の トクする 人の雇い方・給料の払い方』)の出版記念パーティでお会いしました。

 お会いしたのはその時一度きりなのですがなぜか非常に印象に残っていて、それはきっと大切にしているものが同じだからだと、短い会話の中でそう感じていました。


 本書はその平野さんの最新の著作。


 「人脈」という言葉からしばしば感じ取るネガティブなイメージとして「他人を自分に便利なように使う」というイヤラシサがあります*1。ましてやその「自分のためのベンリな奴らとのつながりを "構築" する」なんていうタイトルの本書。そんな打算的で腹黒い「上手なやりかた」がいっぱい書いてあるのでしょうか?

 もちろん私がこの日記で紹介するのですから、そんな本のわけがありません(笑)。


 読み進めるにつれ、およそ1年前にお会いして感じた平野さんそのままだなと嬉しくなりました。共感できるところがたくさん。ある部分に関しては(比べるのもおこがましいのですが)「寝ぼけて自分でも気づかないうちに私が書いたのか?」と錯覚するほどに、普段私が言っていることとぴったり一致していて驚きました。


 「人脈を作るには、こういうことをやりましょう」と行動だけを薄っぺらく紹介した本はたくさんありますが、この本が素晴らしいのは「なんで?」が書いてあること。 何故?何のために? というのを提示されると紹介されているものが単なる「行動例」であることも理解できるし、それを自分に合うようにアレンジだってできるようになります。

 もうひとつ、本書で良いなと思ったのはバッドノウハウを併せて紹介していることです。「こんなことされても嬉しくもなんともないですよ」というのは(実際に身近な人の中でその「嬉しくないこと」をした人がいるわけですから)書きにくいものですが、それをしっかりと書いてくれているのは貴重です。 もちろんこれを読んで「嬉しくないことリスト」を作って暗記するような読み方ではなく、相手の立場になってそういった感情に思い至ることができる人間になって欲しいというメッセージだと受け止めるべきでしょう。


 ・・・とまぁ、なんだか本書の「中身」については具体的には何も紹介していないのですが、ぜひお仕事面で特に私の身近な方には(もちろん身近じゃなくても知らない人でも)読んでもらいたいと思う一冊です。 私も「伝えたい」と思っていることがたくさんあってそれを本の形にまとめられたら・・・と常に考えているのですが本書のおかげでひとつ、書く必要がなくなりました(というか書くチャンスを失いました、とも言えますが(笑))。 素敵な本です。


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*1:かと言って「人脈」に変わる良い言葉がないのも事実です。「良いお友達」というのがより私のイメージには近いのですが「お友達」という軽さが誤解を招く可能性もあり、難しいところです