sakaikの日々雑感~日常編

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TdF17: やっぱりSuper Landis!!

 

 総合を狙う選手がいなくてつまらないと言い続けてきた今年のツール・ド・フランスですが、ここに来てすばらしいステージを見ました。

これまでは「マイヨ・ジョーヌ着ちゃたから守ってみようかなー」的な動きにしか見えなかった総合争いに、一気に火をつけたのが我らがフロイド・ランディス(通称、スーパー・ランディス)。


 おとといのステージ(16)中にはマイヨ・ジョーヌを来ていたランディス。山頂ゴールに向けて順調にエース集団の中にいる、、と思いきや、軽く集団のペースが上がった時にランディスただ一人がペースダウン。ハンガーノックかオーバーヒートか脱水症状か。ともかく今にも止まりそうな登り方になってしまいました。後ろから来る(つまりアシストまたは「遅れた」)選手にも不思議な顔をされながらどんどん追い抜かれ、結局メルクスに引かれながら10分も遅れてゴール。総合でも8分以上遅れの10位以下。今年のランディスは終わった、、、と誰もが思いました。


 そして昨日、第17ステージ。アルプス最後、つまり今年最後の山岳ステージです。82km地点の1級からゴール(200km)直前の188km地点の超級まで、順に1級2級1級3級超級。正直言って、アホですかこのステージ。。(^^; ってくらい激しいステージです。


 前方には12分差で11人の逃げありという状況で迎えた最初の山岳。登りにさしかかったところで、フォナックが高速なペースメイク。もう最終アタックをしているかのようなダンシングですよ!次々に下がっていくアシスト達。フォナック残るはランディスひとり。。という状況で、ランディス自身がどんどんペースアップ。ぼろぼろついて行きかけた選手もいるが結局はみんな集団に戻り、ランディスの一人旅。前の集団は10分近く前だし、まだ1級2級1級3級超級の山が残っているし、いったいどうするつもりだろう、、と思ったが、どんどん先頭集団との差を詰めるランディス

2つめの登りで追いつき、山頂を越えたあたりでは完全に先頭に立つ状況。速い。速すぎる。やっぱりスーパー・ランディス

 1級3級もそのまま自分のペースでこぎ続け、後ろに最後までひきつれていたシンケビッツ(T-Mobile)も最後の登りでお目付終了ということで、いろいよ最後の登りはランディスの一人旅。

 終始ボトルの水を頭にかけながらオーバーヒートを気にしていた様子だったがペースが落ちる様子はまったくない。マイヨ・ジョーヌ集団(ペレイロ塩やクレーデン、サストレがいる)とは一時9分以上の差がついた。ひとりで、だよ!ひとりで!


 ・・・・というのは実はあとから録画を見直して知ったストーリーだったのですが、帰宅した時には、

ランディスが一人で走っている。口開けてしんどそう。

・サストレも一人で走っている。快調に見える

マイヨジョーヌのいる小集団もまぁペースでのぼっているように見える


という状況だったので、サストレがひとり先行し、ランディスは今日も遅れた、というシチュエーションなのかなーとしばらく思いながら見ていました。それにしてはランディスが写りすぎ、、、、と不思議に感じていたら、実は大逃げをかましていたということを知ったという次第。


 結局はランディスゴール後、サストレ6分近く。ペレイロ7分以上経ってからゴール。クネゴも大健闘でマイヨブランをホーテンから奪い取りました。ホーテンも昔のセビーリャのようで好きだったのですが(童顔でくるりんまつげ)、それよりもようやくクネゴが活躍してくれたということが嬉しい。昨日はランディスの活躍の陰に「すごさ」が薄れてしまったけれども、集団から飛び出すときのあのアタックは、数年前のジロで見せた「ロケットダッシュ」そのものだったと思いました。


ステージ順位
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1 Floyd Landis      Phonak     5.23.36 (37.175 km/h)
2 Carlos Sastre     CSC      a 5.42
3 Christophe Moreau AG2R       5.58
4 Damiano Cunego    Lampre     6.40
5 Michael Boogerd  Rabobank    7.08
6 Frank Schleck    CSC    
7 Oscar Pereiro   I.Balears
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 これを受けて、おとといの失敗で総合争いから完全に脱落したかに見えたランディスが、表彰台確実圏。もしかすると明日のTTでマイヨ・ジョーヌかも!という状況になってきました。


■総合順位(17ステージ終了後)
1 Oscar Pereiro Sio
2 Carlos Sastre        0.12
3 Floyd Landis         0.30
4 Andreas Kloden       2.29
5 Cadel Evans          3.08


 今日は平坦ステージ。明日はTT。明後日がシャンゼリゼ

 こんな時期になって総合が、12秒、30秒差で争われているなんて、私は見たことがありませんでした。だいたいランスが3分とか5分とかの差をつけているのが「ふつう」でしたから(笑


 TT能力を考えると、今の1,2,3位がこのまま 3,2,1位になる公算が大だとか。特に焦ったペレイロがミスを重ねて(去年のラズムッセンのように)表彰台すら逃してしまう可能性も否定できません。ここまで頑張ったのだからせめて3位には入って欲しいなぁと思いますが、さてどうなるやら。

ちなみに前回のTT(第7ステージ)では各選手こんなタイム(タイムは首位(ゴンチャール)からのタイム差。一番左が、分)


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Landis  1.00.62
Kloden  1.43.26
Evans   1.49.39
Sastre  2.10.59
Pereiro 2.40.92
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 昨日のランディスの調子を考えると、私の中では「総合間違いなし」な気分になってきました。がおとといもそう思ってあのストップだったので、いやはやなんとも。。


今日の平坦でいかに足を休めるかがポイントなのかな。

でもあのアグレッシブさを持つランディスなら、途中スプリントポイントのボーナスタイムまで取りに行きそうで、それはそれで面白い(笑


まずは今日の平坦に注目。

そして、明日の「なんとなくテキトーに見ておく」つもりだったTTが俄然面白くなってきました。


いやぁ、、やっとツールが始まった!(笑